おっすおっす。
かーむです。
MFデンバーではTOP8の半分を占め、優勝までかっさらっていったバントスケープシフト。
アリーナの方でもかなり数が増えていて、非常に勢いを感じます。
【スタンダード】MFデンバーのトップ8デッキリスト&メタゲーム
Magic Onlineで行われたMCQ(ミシックチャンピオンシップ予選)でもTOP32に12人を輩出するなど、今後もメタゲームに食い込んできそうです。
GPに続いてバントスケープシフトが優勝、トップ32に12人を送り込む | イゼ速。
今回はそんなバントスケープシフトへの対策を紹介してみたいと思います。
スケシ側の対策にも触れつつ、対策カードの有効性を検証した記事もあるのでどうぞ(*’ω’*)
バントスケープシフトってどんなデッキ?
戦に勝つには相手を知ろう!ということで、まずはMFデンバーで優勝したリストをもとに、ざっくりバントスケープシフトについて解説してみます。
デッキの概要
バントスケープシフトは《風景の変容》と《死者の原野》をキーカードにしたコンボデッキ。
デッキはほとんど土地とマナ加速で構成されています。
デッキの動きとしては、まず序盤はひたすらマナ加速してとにかく土地を並べます。
《樹上の草食獣》は追加の土地を置きつつ、相手の序盤クリーチャーを止める優秀なブロッカー。地味に到達も持っています。
また、《成長のらせん》はデッキを掘り進めてキーカードを探しながら、マナを加速することができます。
マナ加速して土地が十分並んだら《風景の変容》を打って、一気に土地を場に出すことで大量のゾンビを生成して殴り倒します。
《風景の変容》を確実に通すため、《時を解す者、テフェリー》が4枚フル投入されています。
また、プラス能力で相手のターン終了時に《風景の変容》を打つことで、疑似的にゾンビに速攻を持たせることができます。
さらに相手は除去を打つこともできません。
なんと最速4ターン目からゾンビ生成体制に入ることができ、速度も実は見た目ほど遅くありません。
そして最初にも書きましたが、デッキがほとんど土地とマナ加速=同じようなカードで構成されており、デッキの安定性が非常に高いのもバントスケープシフトの強みです。
コンボについて
デッキ名こそ”スケープシフト”と呼ばれていますが、このデッキはそこまで《風景の変容》に依存していません。
最悪《死者の原野》さえ場に出ていれば、《風景の変容》を引けなかったり打ち消されたとしても、いずれ土地が7種類並んで、普通に土地を置いていくだけでゾンビが生成されるようになります。
そのため、ほとんど《死者の原野》の1枚コンボになっており、デッキ自体がコンボとも言える構成になっています。
そして、バントスケープシフトの一番の脅威は対処のしにくさが脅威です。
キーカードの《死者の原野》は土地のため、打ち消せないうえに除去することも難しく、ゾンビの生成を止める手段は非常に限られています。
この記事では、そんな限られた対策カードを紹介していきたいと思います。
バントスケープシフトの対策
バントスケープシフトへの対策は大きく以下の3つです。
- ゾンビを出させない
- 出たゾンビを対処する
- ゾンビで止まらない方法で倒す
それぞれ項目を分けて紹介していきます。
①ゾンビを出させない
まずはゾンビを出させないという方向で対策する方法です。
ただ、相手のコンボ達成手段が実質土地を置くだけである以上、完全にゾンビ生成を止めるのは難しいです。
ゾンビ生成を止めるというよりは、ゾンビ生成モードに入るのを遅らせる感じですね。
コンボを止めてる間に自分の勝ちプランを進めないといずれゾンビに圧殺されてしまうので注意です。
《夢を引き裂く者、アショク》
1つ目は《夢を引き裂く者、アショク》。
常在型能力によりスケープシフトに相当数搭載されている土地サーチ呪文を無力化させることができます。
土地を伸ばさせないことでゾンビの生成を止める、という対策ですね。
バントスケープシフトは《風景の変容》だけ対処してもあまり意味がありませんが、「土地サーチを全部止める」という対策ならかなり相手の展開を阻害することができます。
青黒の混成マナのため、エスパー系はもちろん、ジェスカイフレンズやオルゾフ吸血鬼でも採用することができます。
《廃墟の地》
2つ目は《廃墟の地》。
ゾンビを生成する《死者の原野》を割ることで、ゾンビを出させないという対策です。
ちなみにMFデンバーではTOP8にバントスケープシフトは4つ入賞していましたが、《廃墟の地》を採用していたのは優勝したLSV選手のデッキのみでした。
さらにサイドには《世界のるつぼ》も用意されており、《廃墟の地》を再利用するコンボも搭載されていました。
《廃墟の地》のデメリットは、無色土地のため採用できるデッキに限りがあるという点と、相手の《死者の原野》が基本的に4枚積みであるのに対し、こちらが4枚積むのは難しいという点です。
おそらく、スケープシフトがミラー用にこのカードを積むのが一番強い気がします。
少しスケープシフトのミラーマッチについて触れると、基本的にお互いにゾンビを並び合いで盤面が膠着しやすく、基本的に泥仕合になります。
そのため、基本的に《死者の原野》と土地加速呪文の枚数、つまり生成したゾンビの数がゲームの行方を左右します。
相手の《死者の原野》を1つ潰せれば、ゲームが長くなればなるほどこちらが生成できるゾンビの数で優位に立てるため、ミラーマッチでは《廃墟の地》は非常に重要なカードになります。
1枚挿しでも《風景の変容》で持ってこれるのも重要ですね。
場に出た《死者の原野》を1枚を割って、ゾンビ生成を遅らせるくらいのつもりで使うのが良いかと思います。
《漂流自我》
3つ目は《漂流自我》。
手札、デッキの中の《死者の原野》を追放することでコンボを阻害するという対策です。
色的にはエスパー系のデッキや、”戦慄衆の指揮”デッキでの採用が考えられます。
《廃墟の地》と違い、1枚で4枚すべてを追放できる点がメリットです。
一方、既に場に出てしまった《死者の原野》には無力な点がデメリットになります。
スケープシフトは割と早い段階で《死者の原野》を置いてくるため、《漂流自我》で追放できる枚数はターンが経過するほど少なくなりやすいことに注意してください。
もし《死者の原野》が複数枚場に出てる状態で《漂流自我》を引いてしまった場合は、デッキに一番多く残っていそうなマナ加速呪文を指定することで、ゾンビ生成手段を減らす使い方があることを覚えておくと役に立つことがあるかもしれません。
②場に出たゾンビを対処する
続いては既にゾンビ生成モードに入ったあとの対策です。
つまり、場に並んだゾンビに対しての対策ですね。
前提として、こちらのゾンビ対策カードよりも相手の「ゾンビ生成手段=土地とマナ加速呪文」の方が枚数が多いため、タイミングを見計らってゾンビを処理する必要があります。
具体的には、ゾンビを対処したターンにアタックしてしっかり仕留めるか、大ダメージを叩き込むような使い方が主になります。
《目覚めた猛火、チャンドラ》
ゾンビ対策のトップバッターは《目覚めた猛火、チャンドラ》。
ジェスカイフレンズなどでも採用できますが、ティムールエレメンタルで使うのが最も効果的です。
相手に除去がほとんどなく、こちらの盤面にクロックがたまりやすいため、-3能力で自軍のエレメンタルを残したまま相手のゾンビ含むブロッカーを処理することで、フルアタックでかなりのダメージを叩き出せます。
また、忠誠度が6のため、-3能力を2回連続で使えるのも大きいですね。
ただ、スケープシフト側も《霊気の疾風》をサイドインしてくることがあるため、打ち消されないからと言って、キャストすれば必ず着地できるとは限らないので注意してください。
《炎の一掃》
2枚目は《炎の一掃》。
こちらはタフネス3以上のクリーチャーを並べて、ゾンビだけ焼き払ってフルアタックで仕留めるような使い方がメインになります。
こちらのクリーチャーにもダメージが入ってしまうため、タフネス3以上を並べやすい恐竜デッキやグルールアグロでの採用しやすいカードですね。
ちなみに似たような働きのカードに《肉儀場の叫び》がありますが、こちらはパワーも下がってしまうため、ゾンビをどかして殴るという使い方にはあまり向いていません。
《軍団の最期》
3枚目は《軍団の最期》。
早くもオルゾフ吸血鬼のサイドボードによく見かけるようになりました。
ポイントしては、ゾンビだけでなく、バントスケープシフトに4枚入っている《ハイドロイド混成体》にも有効な点です。
手札の同名カードも追放するため、《ハイドロイド混成体》のドローで《ハイドロイド混成体》を引いてきてまたドローして・・・
というループを止めることができます。
最近は部族デッキやランプ系デッキをはじめ、2マナ以下のクリーチャーを4積みしているデッキも多いため、バントスケープシフト以外にも使いやすいというのはサイドボードを節約できていいですね。
ちなみに《軍団の最期》をメインから投入したスゥルタイスケープシフトなんてデッキもあります。
《死者の原野》と《時を解す者、テフェリー》を1枚で破壊できる《戦争の犠牲》まで入っています。
サイドには《夢を引き裂く者、アショク》まで入っていて、絶対にスケシには負けない!という堅い意思を感じます。
《喪心》という軽い確定除去も使えるのはアグロ耐性も上がって良さそうですね。
《拘留代理人》
4枚目は《拘留代理人》。
こちらはバントスケープシフト自身もサイドによく積んでいるカードですが、エスパー系デッキやバント系各種デッキでも採用できます。
上の3枚に比べて、少しアグロ色が薄い感じです。
タフネス3のため、ゾンビを追放しつつ、そのあとに生成されたゾンビをブロックできるのが地味に偉いですね。
しかしこのカードが1番偉いのは、色的に《時を解す者、テフェリー》でバウンスして1ドローしつつ使いまわしができるところです。
③ゾンビで止まらない方法で倒す
3つ目の対策は特定のカードではないのですが、ゾンビで止まらない方法で倒すことです。
例としては、シミックネクサスの無限ターンからのハイドロイドアタックや、エスパーの《古呪》からの即テフェリー奥義などです。
他にも、イゼットフェニックスやアゾリウス・フライングなどの航空戦力でのビートダウンもアリだと思います。
ただ、この辺りは他のデッキにも勝てるのかというメタの話も絡んでくるので、どういった戦略を取るのかについては検討が必要です。
ということでスケープシフト対策の紹介でした。
スケープシフトを愛する者たち、スケープシフトを憎む者たち、全てのスケープシフト関係者にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
では(*’ω’*)
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