おっすおっす。
かーむです。
このところ色々とバタバタしていて、長いことブログがほったらかしになってました。
前回の記事から1ヶ月以上が経っていてちょっとビックリ。
【お知らせ】
突然ですが先ほど婚姻届を出して結婚しました。
とりあえずMTGはこのまま続けてく感じなので引き続きよろしくです。 pic.twitter.com/a3Spr8YsXY— かーむ@MTGアリーナブログ (@calm_blog) October 20, 2021
でも実はバタバタしている間も、ヒマを見つけてMTGはちょこちょこ遊んでいました。
競技MTGももちろんやっていたのですが、この間特殊構築フォーマットで遊んでみたらめちゃくちゃ面白かったので、今日は特殊構築戦について紹介したいと思います。
とあるさとれいサロンの日常:戦いの火蓋
いつも競技MTGのことばかり書いてる僕が、なんで急に特殊構築イベントの話をし始めたのか…?
事の発端はさとれいサロンで開催されたあるイベントでした。
さとれいサロンについて知らない方のためにちょっとお話すると、僕は1年ほど前からMTGのオンラインサロンに参加しています。
その名も「さとれいサロン」。
さとれいサロンは世界で24名しかなれないMPL(Magic Pro League)に所属している佐藤レイ選手が主催するオンラインサロンです。現在は主にDiscordサーバで活動しています。
「競技マジックを全力で楽しむ」をテーマにしており、サーバ内ではメンバー同士での練習や情報交換が盛んに行われています。
メンバーにはセットチャンピオンシップ(CS)参加者や、日本選手権王者、SCGやセカコロといった競技イベントで上位入賞しているメンバーも多く在籍しています。
そんなさとれいサロンですが、いつもギチギチに競技MTGばっかりやってるのかというと実はそうでもありません。
ボイスチャンネルで深夜まで雑談してみたり、推しのカードについて語ってみたり、時にはMTG以外のゲームで遊ぶこともあります。
最近では、不定期でサロン内でリクリエーションを企画するオリエン部なる部門が発足しました。
そのオリエン部が一発目に打ち出してきた企画こそが、「特殊構築イベントチーム戦」。
今回の記事を書くことになったきっかけのイベントです。
聞けば、「スタンダードやヒストリックではない非公式構築フォーマットで、チームに分かれて戦おう」というではありませんか。
そして我々は競技MTGプレイヤー。やるなら勝ちたい。
競技MTGプレイヤーが本気で特殊構築フォーマットを研究して戦うガチカジュアルバトル…!
ということで、面白そうだったので僕も参加してみました^^
6つの特殊構築フォーマット
今回は参加者が12名だったため、1チーム6人でのチーム戦となりました。
1人1つずつ特殊構築フォーマットを担当する形でしたが、チーム内でもデッキのアイデアや改善案がやりとりされ、両チームで各フォーマットの研究が進んでいきました。
この辺はさすが競技勢ですね。
そして本番の日。
対戦の様子はさとれいサロンのDiscordサーバで配信され、参加者以外のメンバーも観戦に訪れていました。
以下に6つの特殊構築フォーマットと、両チームの参加者が持ち込んだデッキを紹介します。
中には、オリエン部が考案してくれたオリジナルの特殊構築フォーマットもあります。
「イニストラード:真夜中の狩り」限定構築
1つ目の特殊構築フォーマットは「イニストラード:真夜中の狩り」限定構築。
比較的マイルド。
Aチームが持ち込んだのは青黒のゾンビデッキ。
「イニストラード:真夜中の狩り」でフィーチャーされている種族であるゾンビをテーマにしたデッキ。
イニストラードのゾンビには低マナ域に優秀なクリーチャーが多く、《冥府の掌握》などの除去も強力ということで、思っていた以上の完成度のビートダウンデッキになっていました。
もう一方は白緑に赤をタッチしたナヤミッドレンジ。
白緑らしいサイズに優れたクリーチャーたちをふんだんに採用した王道ミッドレンジですね。
赤成分としては英語名が今セットで一番かっこいいと噂の《天使火の覚醒》。
奇しくもイニストラードのストーリーのように、ゾンビvs人間のような構図になりましたが、勝負はAチームの青黒ゾンビに軍配があがりました。
AチームvsBチーム:1-0
ペニードレッドフル:50円以下構築
次はペニードレッドフル。
元々はMagic Online(MO)の非公式フォーマットで、0.02tix(≒2円)で手に入れられるカードだけでデッキを構築するものですが、今回はアリーナでプレイするということで上記のルールになりました。
Aチームが持ち込んだのはハンデス除去モリモリのオルゾフミッドレンジ。
手札破壊内臓クリーチャーを多数採用しており、《落第》がデッキと非常に噛み合っています。
レアにはジャスト50円の《墓地の侵入者》と《忘れられた大天使、リーサ》を採用。
《墓地の侵入者》は相手の手札を絞っていればほぼ呪禁で、相手の手札に唱えられるカードがなければ「夜」になって変身するという噛み合いっぷりは流石の構築力。
Bチームは呪文を大量に採用したイゼットスペルでした。
デッキは2枚のクリーチャーと土地以外は全てインスタントとソーサリーで構成されており、《予想外の授かり物》などでルーティングして墓地を貯め、《嵐の捕縛》や《うねる曲線》で巨大なクリーチャートークンを出して勝利を狙う形。
クリーチャーには神話レアの《星界の神、アールンド》。
デッキのほとんどがインスタントとソーサリーなので、2つ目の能力でアドが取れるのがそこそこ期待できますね。
イゼットスペルは構造上、基本的に1体だけの巨大なクリーチャーを場に出して勝ちに行くため、サクり除去が刺さってしまい、Aチームのオルゾフミッドレンジが勝利しました。
手札を絞ってくるカードたちがルーティングをしにくくしており、相性的にちょっとキツそうでした。
AチームvsBチーム:2-0
ちなみにイゼットスペルの方には《移り変わるフィヨルド》が50円を超えていたため2色ランドが採用されていませんが、対戦後に実は《プリズマリの学舎》は30円で使用可能であったことが判明し、ひと盛り上がりしました。
MTGでは情報収集能力も大事…!
セレブリティ:神話レア限定構築
次はセレブリティ構築。
基本土地以外のすべてのカードを神話レアだけで構築するなんとも豪華なフォーマット。
ちなみに普段全然使わないカードも多く、対戦者のワイルドカードは地獄の業火に焼かれて散りました。
Aチームが持ち込んだのは赤単ミッドレンジ。
《火の血脈、サルカン》を採用し、5マナ域以降のドラゴンでゲームを決めるミッドレンジデッキになっています。
神話レアのみで構築され、小回りの利く除去が使えないというセレブリティ構築のメタゲームをばっちり読んでの構成ですね。
一方Bチームはイゼットドラゴンでした。
こちらも神話レアにカウンターらしいカウンターがないということから、スタンダードでも活躍する《黄金架のドラゴン》と《アールンドの天啓》を採用したイゼットドラゴンのような構成になっています。
多くのパーツがAチームの赤単と共通していますが、青をタッチしたことで《厚かましい借り手》の2マナバウンスが使えるのは大きい違いですね。
また、《ガラゼス・プリズマリ》や《マグマ・オパス》でマナ加速が行える点も、手札がかみ合えば先に致命的な脅威をプレイすることができます。
環境のイメージがばっちり一致したものの、それぞれが違うアプローチで臨んだセレブリティ構築の結果は……!
Bチームのイゼットドラゴンの勝利でした。
ちなみに結局一番強かったのは《義賊》で、先手で相手のカードパクリまくっての勝利でした。
AチームvsBチーム:2-1
ウモーリ構築:カードタイプ縛り構築
次はウモーリ構築。
《集めるもの、ウモーリ》を採用するわけではなく、ランダムで1つのカードタイプを選び、そのカードタイプだけでデッキを構築します。
今回、対戦が始まるまでは相手が何のカードタイプでデッキを構築しているかは伏せられており、スタート時も結構ドキドキしました。
Aチームの制限はアーティファクト構築。
アーティファクトであればよいため、アーティファクトクリーチャーも採用可能です。
《鋼の監視者》や《イラクサ嚢胞》などを採用し、高速展開したアーティファクトクリーチャーをどんどこ大きくして殴り倒す、モダンの親和のようなデッキになっています。
Bチームはエンチャント制限。
こちらも同じく、エンチャントクリーチャーを採用しています。
エンチャント縛りということで、5色神殿コントロールになっています。
アドバンテージ源には《収穫の手、サイシス》など、少量のエンチャントクリーチャーも採用されています。
エンチャント対アーティファクトとなったこちらのマッチアップですが、アーティファクト側がモダンの親和バリのブン回りムーブでエンチャントデッキを粉砕。ほぼ犯罪でした。
AチームvsBチーム:3-1
BO1かつ、相手の縛りによってビートダウンかコントロールかも極端に振れるので構築が非常に難しいフォーマットでした。
ただ、デッキを考えるのも非常に面白いフォーマットでもあったので、これはまた別の縛りでも遊んでみたいですね。
カッパーエンジェル:特殊ルール構築
5つ目はカッパーエンジェル。
「相手を殺すか、先に死んだら勝利」という非常にユニークなルールを採用したオリジナルフォーマットです。
速攻で相手を倒す方向で構築するか、邪魔されずに自殺するギミックを盛り込むかの判断が難しいところ。
Aチームが持ち込んだのはボロスアグロ。
ちなみに使用者は配信者のさねとみさんでした。
特徴的なのは《ハンド・オヴ・ヴェクナ》。
「相手を倒す」と「邪魔されずに自殺する」を同時に実現する、まさにこのフォーマットのためにあるかのようなカードですね。
クリーチャーが2体いれば、ライフを払って装備を付け替え続けることでライフを自ら減らし、倍数が合えばピッタリ0で勝利することができます。
そしてキーカードである《ハンド・オヴ・ヴェクナ》をサーチするために、《ファイター・クラス》と《タイライト剣の鍛錬》を採用し、実質11ヴェクナ体制となっており、非常に完成度が高いデッキです。
そしてBチームの方は実は僕が担当でした。
持ち込んだのはイゼット天啓でしたが、対戦が始まってさねとみさんが《ハンド・オヴ・ヴェクナ》を唱えた時、「やるな…!」と思いました。
なぜか?
それは同じく僕も、《ハンド・オヴ・ヴェクナ》を使ったデッキだったからです。
ちなみにAチームにさねとみさんがいると聞き、やつなら必ずこのフォーマットを選ぶと信じ、デッキ名には「SANETOMI BUSTER」と名付けました。
実際予想は的中し、さねとみさんと勝負することになりました。
僕のデッキは「《ハンド・オヴ・ヴェクナ》+2体のクリーチャーで勝ち」というところに着目し、《ハンド・オヴ・ヴェクナ》に《アールンドの天啓》を組み合わせることにしました。
また、おそらくさねとみさんなら《ハンド・オヴ・ヴェクナ》の強さに気づいて使ってくるだろうと思い、《プリズマリの命令》や《否認》などの回答になるカードを採用していました。
そして《ハンド・オヴ・ヴェクナ》のコンボ始動時に手札の枚数やライフを調整するために《棘平原の危険》を採用。
本体火力なのでどちらかのライフが1になった時に差し込みで勝利できる点も優秀ですが、さねとみさんもこのカードをしっかり採用しており、プロツアー参加経験者の凄味を感じました。
結果はというと、残念ながらさねとみさんの勝利。
途中、お互いコンボを構えて必殺の間合いでの牽制があったりして結構盛り上がりました。
AチームvsBチーム:4-1
構築もプレイもめちゃくちゃ楽しいフォーマットだったので、今度はヒストリックのカードプールでも遊んでみたいですね。
ダイレクトゲーム:なんでもあり構築
トリを飾るのはダイレクトゲーム。
シンプルになんでもありです。
禁止カードも使えるし、ヒストリックですら使用できない一部のミスティカルアーカイブももちろん使用可能です。
Aチームが持ち込んだのはグリクシスの……なんだこれは?
一見すると何をするデッキか分かりませんでしたが、ゲームが始まってようやくわかりました。このデッキの正体は《ぶどう弾》をフィニッシャーにしたストームコンボでした。
各種スペルで墓地を貯め、《死の国からの脱出》を置いてコンボスタート。
《異世界の凝視》でライブラリーと青マナがある限り脱出を唱え続け、ストームを稼ぎ、《ぶどう弾》でフィニッシュします。
コンボ途中のマナ供給は以下の3枚が担い、《語りの神、ビルギ》から《一攫千金》につなげることで赤マナを青マナに変換しつつさらにストームを稼ぎます。
コンボデッキではスピードと安定性が非常に重要ですが、そこをバッチリ埋めるのがミスティカルアーカイブのぶっ壊れ呪文たち。
《願い》もサイドボードからコンボパーツを持ってこれるため、実質的に各カードを1枚ずつカサ増ししたような格好になります。
マジでよくできてる…
よく考えつくなこんなの
凶悪なコンボデッキを迎え撃つのは究極完全体シミックフード。
ミスティカルアーカイブにも劣らないバケモンカードたちが大集合。
シンプルに2ターン目オーコorウーロで相手の顔面を爆発させます。
最凶コンボと最強グッドスタッフの勝負は3ゲームまでもつれ込みましたが、何とか我らがBチームの究極完全体シミックフードが勝利を収めました。
ゲームの様子はさながらレガシーのようで、近年のカードパワーの高さを感じました。
ちなみに5戦が終わった時点でAチームが4勝しており4-1となっていましたが、最終戦の配点が50,000点だったため、50,001-4で我らがBチームが辛くも勝利?して特殊構築チーム戦は幕となりました^^
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いやーどれも激戦でした。
アリーナでたまに出てくる特殊構築イベントとはまた違った楽しみがあって、デッキ見るのもゲーム見るのもプレイするのもめちゃくちゃ面白かったです。
興味があったらぜひ遊んでみてください。
友達何人かと酒飲みながらワイワイやるのがオススメです。
気付けば年末に差し掛かり、色々忙しくなってくる頃ですが、引き続きエンジョイマジックしていきたいと思います。
では!!
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