おっすおっす。
かーむです。
6月8日・9日に台北にてマジックフェストが開催されました(参加者:1088名)。
TOP8のデッキリストが公開されていましたので、紹介していきます。
ソース:Grand Prix Taipei Top 8 Decklists
トップ8
まずはトップ8のデッキリスト。
なんと、トップ8の常連だった赤単アグロが姿を消しました!
1位 バントランプ
今回の優勝デッキはバントランプ。
12体のマナクリーチャーと《世界を揺るがす者、ニッサ》から生まれる莫大なマナから、《集団強制》による大量コントロールダッシュや《豊潤の声、シャライ》による全体超強化で圧倒する非常にパワフルなデッキです。
MFカンザスシティでも同様のデッキが2つTOP8に入賞していましたが、こちらはかなり特徴的なリストになっています。
まず目を引くのが1枚ずつ採用された3枚のカードたち。
クリーチャー戦での劣勢をひっくり返す《時の一掃》。
プレインズウォーカー合戦を無に帰す《不滅の太陽》。
そして後半戦、もしくは《世界を揺るがす者、ニッサ》からのフィニッシャーとなる《栄光の終焉》。
一見《不滅の太陽》は自身の8体のプレインズウォーカーとディスシナジーのように見えますが、《時を解す者、テフェリー》も《世界を揺るがす者、ニッサ》も常在型能力が非常に強力なため、起動型能力をなくしても十分な脅威を残すことができます。
一方でエスパーミッドレンジや”戦慄衆の指揮”デッキなどのプレインズウォーカーへの依存度が高いデッキには劇的に刺さりそうですね。
サイドボードの《不和のトロスターニ》はミラーマッチやアグロ戦で輝いてくれそうです。
2位 エスパーミッドレンジ
準優勝は木原惇希選手。日本人選手が準優勝!自分のことのように嬉しいですね!
デッキリストはかなり変わった構成。
《聖堂の鐘憑き》こそ3枚採用されていますが、《第一管区の勇士》の姿はありません。
代わりに《ケイヤの怒り》をはじめとしたの大量の除去や、《アズカンタの探索》、《戦慄衆の指揮》などのコントロール系のカードが多く搭載されています。
エスパーミッドレンジというよりは、「エスパーフレンズに《聖堂の鐘憑き》を入れた」という感じのデッキです。
公式のカバレッジでも、表記は「Esper Superfriends Control」となっていますね。
サイドボードには《ナーセットの逆転》が1枚採用されています。
《戦慄衆の指揮》や《集団強制》などの強力なソーサリーを疑似的に奪うことができます。
特に《戦慄衆の指揮》を奪った場合は、先に自分が墓地から目ぼしいパーマネントを吊り上げておけば、もう一度打たれてもこちらが盤面の優位を取ることができるでしょう。
しかし、これだけコントロールに寄った構成ながらもメインサイド合計75枚のうち1枚しかカウンターが採用されていないことからも、現環境でのカウンターの使いづらさが分かりますね。
ちなみにこちらのデッキはnoteにてガイド記事が公開されています。
GP台北準優勝!木原 惇希のPerfect Kihara Works完全攻略ガイド|note
3位 ボロス・フェザー
3位はTeam Cygamesの覚前輝也選手。
MTGアリーナのランクマでミシック1位の超強豪です。
今回掛かってる物がデカイので台湾トロフィー取りに行きます????
13-2でプラチナ確定
12-3で毎週アメリカ遠征します。
11-4ならゴールドで今シーズン終わりです。自信はあるけど、どんな結果になっても日々を楽しんで過ごせればハッピー????✨ pic.twitter.com/g5AY2G83E2
— 覚前輝也/Teruya Kakumae (@fushiginokunin5) 2019年6月5日
覚前選手はTwitterで見える範囲だけでも非常に努力されているのが分かり、個人的にめちゃくちゃ勝ってほしいと思っていたので好成績を残されて本当に嬉しいです!
おめでとうございます!
そんな覚前選手の今回の愛機はボロス・フェザー。
《贖いし者、フェザー》や《第10管区の軍団兵》でクリーチャー強化呪文を使いまわしたり戦線を強化して戦います。
非常にアグレッシブな構成ながら、除去も充実しています。
《無謀な怒り》はタフネス4まで射程にとらえ、《破滅の龍、ニコル・ボーラス》、《聖堂の鐘憑き》、《グルールの呪文砕き》、《敬慕されるロクソドン》などの相手の中堅クリーチャーを1マナで処理することができます。
覚前選手のリストをMFカンザスシティで入賞していたものと比較すると、《贖いし者、フェザー》や《第10管区の軍団兵》とシナジーがあるクリーチャー強化呪文は13枚から7枚に減っています。
代わりに土地を1枚増やしてほんの少し重くしつつ、《黒き剣のギデオン》、《暴君への敵対者、アジャニ》、《凶兆艦隊の向こう見ず》などの単体で仕事をするカードを採用しています。
特にメインサイド合わせて3枚採用されている《暴君への敵対者、アジャニ》は1者3役のプレインズウォーカーです。
軽量クリーチャーによる怒涛の攻めに対処しつつ、同時に1者3役のプレインズウォーカーにも対応するのは難しいでしょう。
カウンターが少ない環境のため、コントロール相手でもほぼ確実に着地してくれそうです。
4位 ジャンド戦士
さらに日本人選手が4位入賞。
《ゴブリンの鎖回し》と《席次》のコンボ、通称”デスチェイン”のギミックが搭載されています。
グルールに対して非常に強力なギミックです。
後述しますが、実際2日目の最大勢力はグルールだったため、メタ読みがバッチリ当たった形です。
また、《鎖回し》はマナクリーチャーを一掃することもできるため、マナ加速をマナクリーチャーに頼ったランプ系のデッキに対しても有効です。
そして7枚の飛行クロックが《第一管区の勇士》のトークンや「探検パッケージ」を乗り越えて相手のライフを刈り取ってくれます。
現環境では飛行は非常に強力ですね。
5位 グリクシスコントロール
続いてはグリクシスコントロール。
グリクシスといえば今までボードコントロール型のものが主流でしたが、こちらはプレインズウォーカーを10枚搭載したグリクシスフレンズのような構成になっています。
この環境では珍しくメインサイドにカウンターが合計5枚搭載されています。
テフェリーが裏目ですが、テフェリーより軽い《否認》を3枚メインから入れることでそもそもテフェリーを打ち消すということでしょうか。
サイドボードには《歩哨のトーテム像》を採用。
MFカンザスシティの記事の最後に書きましたが、やはり墓地対策が厚くなり始めましたね。
今はエスパーミッドレンジも《戦慄衆の指揮》を採用しているので、イゼットフェニックスや”戦慄衆の指揮デッキ”も睨める墓地対策を入れるのは納得ですね。
6位 シミックネクサス
6位はシミックネクサス。
こちらもグルールに相性がよいデッキです。
今大会はグルール包囲網が完成していて、使っていた人はかなり苦しまされたことでしょう。
《荒野の再生》や《薬術師の眼識》も採用されており、《世界を揺るがす者、ニッサ》も1枚なので無限ターンに特化した形ですね。
少しエスパーミッドレンジがきつそうですが、グルールをしっかりメタった形に見えます。
7位 バントランプ
7位はバントランプの2つ目。
12枚のマナクリに加え、《成長のらせん》まで採用され、絶対にマナを伸ばすという堅い意思が感じられます。
莫大なマナの使い先として重量級のカードも揃っており、《集団強制》で相手のパーマネントを奪わなくても、自分のリソースだけでも十分にゲームを決められるような構成ですね。
詳しく見ると、《幻惑の旋律》は不採用で《黎明をもたらす者ライラ》が採用されています。
飛行、先制攻撃、絆魂、5/5のスペックはがっしりと制空権を取ってくれます。
赤単に対しても非常に強力なカードですね。
《豊潤の声、シャライ》が横にいればより盤石です。
8位 グリクシスコントロール
2つ目のグリクシスはボードコントロールです。
サイド後は6体の軽量クリーチャーがサイドインされ、ゲームの速度を一気に上げることができる構成になっています。
コントロールからミッドレンジに変身する感じでしょうか。
《軍勢の戦親分》まではよくサイドに見かけますが、《戦慄衆の解体者》まで 入っているのは珍しいですね。
メタゲームブレイクダウン(2日目)
2日目に進んだ220名でのメタゲームがTwitterで公開されていました。
ソース:CFB公式Twitter
エスパーミッドレンジA(Esper Superheroes)とエスパーミッドレンジB(Esper heroes)との違いは、正気泥棒の有無です。
エスパーミッドレンジAが、正気泥棒を採用せず、プレインズウォーカーに寄せたタイプになります。
ちょうど先日のMFカンザスシティで優勝したタイプのエスパーミッドレンジですね。
今後は”スーパーヒーロー型”が主流になりそうです。
今回はグルールが最大勢力でしたが、トップ8には1つも残れませんでした。
また、ついに常連だった赤単がトップ8から消えてしまいましたね。
今回は今まで結果を出し続けてきたグルールと赤単がメタられる格好になりましたが、次はエスパーミッドレンジやバントランプがメタられることになるのでしょうか。
そうなればまた環境が高速化しそうです。
毎週メタが目まぐるしく変わる現環境ですが、また次の大会の結果が楽しみですね。
では!(*’ω’*)
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