おっすおっす。
かーむです。
久しぶりの大会結果記事です。
先週末、8月10日(土)に晴れる屋トーナメントセンターで、第14期の神挑戦者決定戦が開催されましたので、その結果をご紹介したいと思います。
トップ8
まずはトップ8の面々を見ていきましょう。
順位 | デッキ |
1位 | 5色スケープシフト |
2位 | オルゾフ吸血鬼 |
3位 | オルゾフ吸血鬼 |
4位 | 赤単アグロ |
5位 | バントスケープシフト |
6位 | 赤単アグロ |
7位 | バントスケープシフト |
8位 | バントスケープシフト |
トップ8の半分をスケープシフトが占める形となりました。
また、それ以外は赤単アグロとオルゾフ吸血鬼という2種類のアグロが2つづつランクインしています。
スケープシフト、オルゾフ吸血鬼に関しては今環境のトップメタとして固まってきた感がありますね。
デッキリスト
続いてそれでは1つ1つのデッキを見ていきましょう。
1位:5色スケープシフト
今回の優勝は新型のスケープシフト。
なんと言っても目を引くのは《不屈の巡礼者、ゴロス》ですね。
5カラーとなっていますが、赤や黒のカードは入っておらず、ゴロスの起動型能力のためだけに土地が5色になっています。
本当によくできたデッキだと思いますので、ちょっと分析してみましょう。
場に出た際にデッキから土地を1枚サーチして場に出すことができますが、なんとサーチする土地カードに制限がありません。
つまり、確定で《死者の原野》を持ってくることができます。
ゾンビトークンや《ハイドロイド混成体》など、従来のバントスケープシフトのクリーチャーは《拘留代理人》でほぼすべて処理することができましたが、場に出たとき能力を使いまわされるリスクがあるため《拘留代理人》で追放しにくいという点も相手側としてはかなりやっかいです。
さらに実はかなり除去耐性が高いです。
伝説であり《喪心》は効かず、タフネス5のため火力系の除去《溶岩コイル》も効かず、アーティファクトであり色対策カードも効きません。
コントロール視点でも、サイド後に単体除去を残さないといけないのがゲームを難しくしますね。
実際、神挑戦者決定戦のあとの神決定戦ではエスパーコントロールとの対戦でしたが、エスパーコントロール側はかなりやりにくそうでした。
全色マナ+無色2マナというド派手なコストこそありますが、起動型能力も非常に強力です。
手札を使わず呪文を唱えるため、除去されなければカード・アドバンテージを取り続けることができます。
また、デッキ構成的には従来のバントスケープシフトに比べて《風景の変容》への依存度が非常に低いことが特徴です。
《不屈の巡礼者、ゴロス》で《死者の原野》を引っ張ってこれること、そして場に定着すれば実質的にデッキトップを手札として使える=引き増しできる せいか、《風景の変容》は2枚まで減らされています。
以前スケープシフト側がとる「”スケシ対策”の対策」の記事を書きましたが、そこで紹介した「ゾンビを小出しにする」をナチュラルにやってくる感じですね。
・バントスケープシフトの倒し方を考えてみた②(スケシ側の対策)
確定サーチにより《夢を引き裂く者、アショク》や《漂流自我》を打たれる前に《死者の原野》を持ってきやすいため、「ゾンビ生成を止めるカード」への耐性もあがっています。
あとは《不屈の巡礼者、ゴロス》と《運命のきずな》が入っていて、《風景の変容》や《樹上の草食獣》が少し減っている以外は、ほとんど従来のバントスケープシフトと同じ構成ですね。
5色になっていることで序盤のマナベースが若干不安定になり、3ターン目に《時を解す者、テフェリー》が置けないなどのシーンは出てきそうなのが少し気になります。
裏を返すと5色になって土地の種類が増えたことで、《死者の原野》の「土地を7種類置く」というゾンビ生成の条件はバントスケープシフトよりも達成しやすくなっているとも言えます。
総じて、本当によくできたデッキだと思います。
2位:オルゾフ吸血鬼
2位はオルゾフ吸血鬼が。
こちらのデッキでは《害悪な掌握》と《敬虔な命令》と2種類の色対策カードがサイドに取られています。
《害悪な掌握》はよく見かけますが、《敬虔な命令》は少し珍しいですね。
赤単アグロを意識してのサイドでしょうか。
オルゾフ吸血鬼と赤単アグロの相性については諸説ありそうですが、吸血鬼を使ってる友人は赤単に苦手意識があるようでした。
確かに、タフネス1のクリーチャーが多いため、《ゴブリンの鎖回し》がちょっと辛そうではありますね。
また、《アダントの先兵》も気軽には破壊不能能力を使いづらいですね。
3位:オルゾフ吸血鬼
続く3位もオルゾフ吸血鬼。
こちらのサイドでは《疫病牝馬》が採用されています。
《鎖回し》とは違い、-1/-1の修正をかけるため、《アダントの先兵》も除去することができます。
また、パワーも下がるため、場に出したターンは戦闘を優位に進めることができます。
また、スケープシフト対策の《夢を引き裂く者、アショク》もサイドに1枚挿しされています。
《風景の変容》はもちろん、各種土地サーチ呪文もアショクを置いておくだけで封殺することができます。
4位:赤単アグロ
4位は赤単アグロ。
環境初期は《チャンドラの吐火》型が結果を出していましたが、ここに来て原点回帰して来ましたね。
M20のカードは《炎の侍祭、チャンドラ》と《丸焼き》のみとなっています。
《炎の侍祭、チャンドラ》は0能力でライフを攻めに行けるのはもちろん、最後はー2能力で火力を拾ってフィニッシュを狙いに行けるプランが追加されたのは非常に大きいですね。
スケープシフト戦のように、中盤以降に戦闘でのダメージが通りにくい相手では特にチャンドラが輝きます。
5位:バントスケープシフト
5位はバントスケープシフト。
土地サーチ呪文に注目すると、《灰からの成長》が非採用になってますね。
今回のトップ8では8位のデッキ以外はすべて非採用になっています。
《樹上の草食獣》も2枚に減っており、従来のリストからするとすこーしだけマナ加速呪文が減らされています。
代わりに、《拘留代理人》や《時の一掃》などの相手に干渉する呪文が採用されています。
マナ加速のスピードを少し落としてでも、ミラーマッチや早いデッキに対しての耐性を上げている感じですね。
特に《時の一掃》はランプ系のデッキや恐竜デッキなどの中速のデッキに対しては非常に有効です。
サイドには《裏切りの工作員》が採用されています。
場に出た際に土地を含む任意のパーマネントを奪うことができます。
奥義間近のプレインズウォーカーを奪うなど、ミラーマッチはもちろん、エスパー系のデッキでも活躍してくれそうですね。
6位:赤単アグロ
6位は赤単アグロ。
スケープシフトをメタってか、4位のデッキのような通常の赤単よりもさらにギアが1つ速い構成になっています。
土地を18枚までしぼり、1マナのクリーチャーが3種12枚入っており、1ターン目から確実にクロックを置いていくような構成ですね。
なんとメインにもサイドにも《実験の狂乱》すら入っていません。
その代わりに、サイドボードにはさらにギアを上げる《ケルドの炎》が入っています。
さらにサイドに目を向けると、スケープシフトメタの《高山の月》が4枚積みされています。
通常、ただ《高山の月》を置くだけでは《時を解す者、テフェリー》や《拘留代理人》で処理されてします。
ですが、このデッキの怒涛の攻めの最中に1マナで置かれた《高山の月》に3マナで処理していては相手は他に手が回らなくなるため、たとえ処理されても大きなテンポアドバンテージを得ることができます。
7位:バントスケープシフト
7位はバントスケープシフト。
こちらのデッキは非常にミラーマッチを強く意識しているような印象を受けます。
メインから《拘留代理人》が4枚フル投入されており、 《廃墟の地》も2枚採用されています。
また、サイドには《夢を引き裂く者、アショク》が2枚採用されており、さらに《ナーセットの逆転》まで採用されています。
ミラーマッチでは相手のマナ加速呪文を手札に戻し、自分が先に土地を増やすことができます。
マナ加速呪文は3~4マナのため、2マナで相手のマナ加速を遅らせつつ自分は土地を伸ばすことになるため、テンポ・アドバンテージとマナ・アドバンテージを同時に得ることができます。
コピーした呪文は打ち消しているわけではなく手札に戻しているだけなので、次のターンにはもう一度唱えられてしまいますが、既にこちらは先に土地が伸ばせているので、問題ないみたいな話ですね。
8位:バントスケープシフト
最後はバントスケープシフト。
こちらのデッキではミラーマッチでの対策カードはサイドに配置されており、割とオーソドックスな構成ですね。
ただ、このデッキでもメインから《時の一掃》を投入しており、今後のバントスケープシフトでは標準装備と言っても良さそうですね。
ということで、神挑戦者決定戦の結果をまとめてみました。
スケープシフトも相手側の対策に合わせてどんどん進化していますね。
特にサイドボードはまだ模索段階で各デッキで色々なアプローチを試しているような印象を受けます。
この様子だと、まだまだスケープシフトの快進撃は続きそうですね。
以前、スケープシフトの対策についての記事も書いてますので、よかったらこちらも読んでみてください(*’ω’*)
【MTG】バントスケープシフトの倒し方を考えてみた
【MTG】バントスケープシフトの倒し方を考えてみた②(スケシ側の対策)
ただ、5色スケープシフトはさらに対策を進めないといけなさそうですね。
僕もどうやったら打ち破れるのか考えてみたいと思います。
では!(‘ω’)
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