おっすおっす。
かーむです。
先週末はウィークエンド予選に参加してました。
予選に参加するにあたって、6月頭から半月ほどエクスプローラーに取り組んでみたので調整録を残してみます。
新フォーマットのウィークエンド予選
MTGアリーナで(ほぼ)毎月開催されるウィークエンド予選。
これがなかなか厳しいイベントで、まず参加するためには前月をミシック250位以内でフィニッシュするか、プレイインと呼ばれる予選の予選を勝ち抜く必要があります。
そして2日間のウィークエンド予選では、1日目は7勝1敗以上で2日目に進出、さらに2日目で7勝1敗以上してようやくプロツアーへの参加権が手に入ります。
フォーマットは毎月変わりますが、今回は新フォーマット「エクスプローラー」。
制度の変更でMTG MeleeでPTQのような大きなイベントが開催されなくなったため、指標となるようなイベントがない手探り環境になります。
明星Hiveのチームメンバーたちと調整していこうかな~と思いましたが、どうやらみんなちょっと忙しそうな様子。
僕自身も最近バタバタしててあまり時間も使えなさそうということで、今回はさとれいサロンのメンバーに声をかけてみることにしました。
※さとれいサロンについてはこの記事で紹介してます。
早速、先日の日本選手権で飲みに行ったメンツを中心に声をかけ、調整グループを結成。
ありがたいことに11人も集まってくれました。
手探り環境なので人手が増えるのはマジ助かる。
ただ、今回は僕自身もあまり時間を割けなさそうということもあり、ガチガチの調整グループというよりは「ゆるふわ調整チーム」な感じでエクスプローラーに取り組むことになりました。
自分自身の課題
かくして「ゆるふわ調整チーム」が動き出しましたが、今回のグループでエクスプローラーに組んでいく中で、自分の中で大きく分けて2つの課題を持ってみました。
ぶっちゃけ抜けれる気はしてなかったので、個人的には予選の結果よりも自分の課題にどう向き合うかの方を重視してました。(手は抜いてないよ)
1つ目は自分自身の個人課題。
今回のように指標になるイベントがない=メタゲームが定まらない環境で勝つのが以前からめちゃくちゃ苦手で、これまでのスタンダードでも新環境はメコメコに凹まされてきました。
指標になるイベントがない中でメタゲームを把握したり、自分で新しいデッキを構築するのが滅法下手なのが主な原因なんじゃないかと思い、今回は以下の2つに注力してみることにしました。
・自分で新しいデッキを作る。
・メタ上に存在するデッキとそれらのポジション(相性など)を把握する。
こう書くとプレイは上手そうに思うかもしれないが、実はプレイもダメだ。助けてくれ。
2つ目はチームに関する課題。
これまで、たぶん合計で5~6回くらいは特定のイベントに向けてのチーム調整を経験してきました。
調整終了後は毎回チームで振り返りをするんですが、せっかくの反省を次のチームを組むときにフィードバックできてないような…というのがちょっと気になっていました。
直近だと明星Hiveのメンバーを中心としたCS調整チームに参加していて、次回やってみたいことが自分の中に溜まっていたので、今回のチーム調整でそれをちゃんとフィードバックしてみようというのが2つ目の自分の課題でした。
結果をちょっとだけ書くと。今回はゆるふわチームというのもあり、いい意味で気楽に色々トライできるいい機会になりました。
ちなみに前回のCS調整に関しては、スタンダードで最高のデッキを作ってくれた茂里選手が色々書いてくれてるのでまだの方は見てみてね。マジですごいよあの人。
note:ティムール産業のタイタンを語る
チーム調整の話はどのくらいの人が興味あるかわからないので、今回の記事では個人の取り組みに関して振り返っていきます。
チームの話は書けたら書くかも。
調整開始!
というわけで始まりましたエクスプローラー。
ここからはフェイズに分けてウィークエンド予選までの動きを振り返っていきます。
①1週目。とりあえずラダーに飛び込んでみる。
何も手掛かりがないところからのスタート。
とりあえずラダーに飛び込んでみて、よく当たるデッキや環境の大まかな速度を確かめる作業から始めてみた。
ヒストリックで禁止されててパイオニアで使えるカードが強いんじゃないかということで、オムナスランプやイゼット天啓を回してみた。
必殺技があるくせに干渉力も高く、トップメタっぽいラクドスの《思考囲い》耐性もあるイゼット天啓が良さそうだったが《表現の反復》が禁止されてはしごを外されました。南無。
この辺りの動きは前回の記事でまとめてるので割愛。
②キックオフ&知見交換。
1週目が終わるあたりでチームメンバーが全員揃ったのでキックオフのミーティングを実施。
ここまでで得た各人の知見などを交換するなどしました。
この時点では、ざっくり
・オムナスランプの存在からラクドスミッドは使いたくない
・パルヘリオンはサイド後の墓地対策されたあとのサブプランが課題
・独創力は工作員2枚以上出さないと勝ち切れない懸念あり
・アンフェア=盤面によらない必殺技があるデッキを使いたい
・アンフェア環境ならコンボの安定性と妨害が重要そう⇒天啓良さそう
・環境がアンフェアに寄っていくならアグロもワンチャン
・アゾリウスコントロールも悪くないかも
みたいな話がありました。
ちなみにこの後《表現の反復》が禁止されてちゃぶ台がひっくり返りました。(ちょっと①と時期がかぶってます)
③プレイイン(BO1)
皆さん、お祝いのお言葉ありがとうございます。
これが予祝というやつですね。何がとは申しませんが、
3-2
3-2
1-1
1-1
でした。
(一部を除く)リプライをくれた方々、何にとは申しませんが夜道にはお気を付けください…😌 https://t.co/ATvO6Z8M4E— かーむ@MTGアリーナブログ (@calm_blog) June 11, 2022
④この辺で一旦各デッキを評価してみる。
いま何かを見た気がしますが、気のせいです。
BO1プレイインなんてありませんでした。予選はBO3で行われるのです。
さて、この辺りでだいたいメンバーの誰も触ってないデッキもほぼなくなってきたので、再度ミーティングを実施。環境にあるデッキを評価してみました。
具体的には各人が「ウィークエンド予選でこのデッキ使いたい度」を5点満点で書いていき、ポジティブコメント/ネガティブコメントを並べていきました。
点数を付けていくと、同じデッキに2と5をつけている人がいたりと人によって評価が分かれるデッキもいくつか見つかりました。
人(の性格?)によって数字の意味合いが微妙に違うというのもありましたが、この時点で評価をすり合わせできたのは良かったかなと思います。
また、平均点が高いデッキはだいたいメタゲームにも合致していそうでした。
(ウィークエンド予選のメタゲームが公開されてないので、どこまで合ってたかは不明)
⑤いよいよ残り1週間。デッキを絞っていく。
ここまでは誰がどのデッキを回すかといった役割は特に振っていませんでしたが、④のデッキ評価で平均点が高かったデッキを回す担当を割り振っていきました。
また、大規模ではないながらもMTG Meleeでイベントが開催されていたので、2つのイベントで勝っていたデッキにも担当を割り振り、1デッキ2名以上体制でそれぞれ型の違うリストを詰めていくことに。
The Pizza Box:https://mtgmelee.com/Tournament/View/10386
MTG_Z League #2:https://mtgmelee.com/Tournament/View/10549
僕自身はラクドスサクリファイスとオムナスランプを担当。
ラクドスサクリファイスは《鬼流の金床》を採用したダブルサクリ台型を回し、相方が《初子さらい》&《敵対するもの、オブ・ニクシリス》型を回していきました。
また、二人でジャンドサクリファイスも並行して触っていきました。
この2者については、ダブルサクリ台は《魔女のかまど》と《鬼流の金床》の2種8枚体制なので安定するかと思いきやそんなことはなく、《鬼流の金床》は引いてもいい盤面が若干限られてしまう欠点が。
一方の《初子さらい》&《敵対するもの、オブ・ニクシリス》型は非常に安定しており、メインから4枚積まれた《敵対するもの、オブ・ニクシリス》がアゾリウスコントロールを始めとした遅めのデッキに相当強く出れることもあり、ラクドスサクリファイスはオブ型がベターとの結論になりました。
近い構成のラクドスサクリファイスが今回の予選を勝ち抜いた(最終戦BYE)ようなので、ここの判断はよかったっぽいです。相方さん、デッキ作るのうますぎる。
The Saga has come to a conclusion!
Wizards got in touch with me and asked some technical details – and after looking everything through, they gave me a “bye”
Which means i am playing at the Next Big “PT”/“Arena Championship” or what it is called!
I am so happy 😍 https://t.co/lX4dGj5CvW
— Michael Bonde (@Lampalot) June 21, 2022
ジャンドサクリファイスも感触がよかったのですが、ラクドスサクリファイスとの優劣はどのポイントを比較すればいいかが明確にならず、判断がつきませんでした。
オムナスランプについては僕は《発現する浅瀬》を採用した型を回し、相方は《発生の根本原理》型を回しました。
《発現する浅瀬》型は3ターン目の《発現する浅瀬》から土地がめくれたときは相手に先行してゴリ押し体制に持っていけるものの、それができるケースは少なく、除去にも弱くなる。
一方で《発生の根本原理》型は大当たりすればほぼ勝ちはするものの絶対勝つわけではなく、それでいて大当たりは手札には引き込みたくないということで引きムラがより際立ってしまう欠点を発見。
2人ともオムナスランプはどちらも微妙という意見だったが、翌日最終テストをすることに。
⑥残り数日。ダイレクトマッチで強度テスト。
オムナスランプを一緒に担当していた相方と、デッキの強度テストを実施。
具体的には、チームメンバーで集まって画面共有をしながらダイレクトマッチでウィークエンド予選で当たりそうなデッキとオムナスランプを戦わせてみました。
結論としては、オムナスランプが構造的に引きムラを消しきれないこと、ブン回りが除去で簡単に止められるわりに成功しても破壊力がそんなにないないこと、全体的にモサっとしていてカウンターも構えづらいため独創力やパルヘリオンといったアンフェアデッキにいいようにされてしまうことから選択肢としてはナシという判断になりました。
比較的有利なラクドスミッドレンジ戦もちょこちょこ取りこぼしてしまうのに、アンフェアデッキなど不利なところにはしっかり負けるというのが決定的でした。無念。
一方でアゾリウスコントロールが選択肢としてかなり良さそうということに気付いた収穫もありました。
正直、対戦相手のデッキ(リスト)がわからない非公開制のイベントでは、相手に嚙み合わせる側であるコントロールはあまり使いたくないという印象がありました。
しかし実際使ってみると《ドミナリアの英雄、テフェリー》と《放浪皇》はシンプルに強力で、カウンターと除去でバックアップできればどんなデッキ相手でも勝ちまでもっていくことができます。
《告別》もミラーと独創力以外ではほぼエンドカード級のリセットで、とりわけ墓地追放しながら盤面をクリアしてくれるのが強力。
後続でケアしなければならないカードの中から、《大牙勢団の総長、脂牙》や《死の飢えのタイタン、クロクサ》といったカードたちを省いてくれるので、その後のプレイがとてもやりやすくなります。
カウンターでアンフェアデッキの必殺技を許さず、2色なので色事故も少ないというのも加点になりました。
⑦プレイイン(BO3)
そして迎えたプレイイン。
先月末はひどい目にあったので、なんとしても勝ち抜いてウィークエンド予選の参加権利を手に入れねばなりません。
ちなみに昨夜の結果はと言うと、なんとか260位までこぎつけて、あと2連勝で圏内というところから迫真の4連敗。
無情にも1500位以下まで吹っ飛び、睡眠時間とランクを同時かつ効率的に失うことに成功しました。壺男の配信で発狂してた人思い出しちゃったよね。 https://t.co/GpAU64I1wA
— かーむ@MTGアリーナブログ (@calm_blog) June 1, 2022
・・・え?BO1のプレイイン??
知らない子ですね。
僕には時間がないのです。早速プレイインに参加しましょう。
■1回目:ラクドスサクリファイス
R1 D VSラクドスミッド 〇〇
R2 P VS ジェスカイファイアーズ ×〇×
-2000ジェム
1回目はラクドスサクリファイスで参加。一発で抜けるはずでしたが、独創力に弾かれてしまいました。
メインゲームは《敵対するもの、オブ・ニクシリス》で詰め切れるつもりでしたが、こちらのクリーチャーの殴り値は低く、猫かまどが揃うなどしないとギリギリ相手の工作員が間に合ってオブを取られてしまう展開になってしまいました。
ちゃんとマリガンしてくる独創力相手だとしかるべきターンに工作員を仕掛けてくるので、想定よりこちらの初手の要求値が高めになることにここで初めて気付きました。この辺はラダーとは違いますね。
2本目は取ったものの3本目はダブマリでおわ。
ライフを急いで詰めないといけない相手へのサイドインカードとして《軍勢の戦親分》を試してみましたが、なかなか良さそうな感触でした。
いきなり2000ジェムが吹っ飛びましたが、いつまでも泣いてはいられません。
男にはやらねばいけない時があるのです。
■2回目:アゾリウスコントロール
R1 P VSラクドスアルカニスト 〇〇
R2 P VS八百長ゴルガリ ×〇〇
R3 P VSジャンドサクリファイス○○
R4 P VS奇怪な具現 〇〇
1ゲームをミスで落とした以外は全勝で抜け。
4マッチすべて先手をもらえたのと、《ポータブルホール》や《冥途灯りの行進》が刺さる相手も多く、マッチングにも恵まれました。
⑧ウィークエンド予選(Day1)
いよいよ本番。昨日もいい感じだったし、とりあえず2日目に行くぜ!
■Day1:アゾリウスコントロール
R1 D VS赤単 〇〇
R2 D VS青単××
R3 P VS緑単アグロt黒 〇××
青単は相性差がキビしいのはありましたが、緑単戦はマナスクにも見舞われ、昨夜のツケを払う形になりました。。。
他メンバーも全員しょにポンしてしまい、何も得られない涙の土曜日となったのでした。
振り返り
というわけで約2週間のエクスプローラー期間は終了しました。
調整の動きとしてはそう悪くなかったようにも思いますが、やはり課題は残りました。
・④以降はあまりプレイに時間がさけなかった。
・直前まであまりボイチャで練習できなかった。
・直前まで、知見がないor触ったことがないデッキが何個かあった。
・やっぱりデッキ作るのがヘタ。
2つ目は1つ目にあるようにそもそも1日1~2時間ほどしか練習と調整の時間が取れなかったことも関連しているのですが、それでも細切れの時間でダイレクトやったり画面共有したりしてもっと知見を深められたような気がします。
話しながらMTGやりだすと気づけば深夜3時みたいなことになりがちで、それを避けるために1時間だけ一人でラダーとかしてしまっていたので、次回は終わりの時間を決めて一緒に練習するとかにしたいと思います。
3つ目に関しては直前までアゾリウスコントロールが選択肢にまったく入っていなかったことがまさに当てはまります。
世間の評判がよくて自分が知見がなかったり触ったことがないデッキに関しては、とりあえず数回は回してみるなり、回してる人に話を聞くなりすれば簡単に解決できたことだったので次回は改善したいですね。
ここは2つ目とまとめて「練習するときはなるべく誰かに声かける」とかにすれば一緒に改善できそうです。
4つ目はまあそのまんまなんですが、やっぱりすぐに自分で強い新デッキを組むのは難しいですね。
周りのデッキビルダーの話を聞くと、彼らですら1つ強いデッキを作るまでにいくつもクソデッキ作りまくってるらしいので、ビルドがヘタな自分は言うまでもなく。
これは一朝一夕でなんとかならないので、引き続き色々試してみます。
ただ、イベントがない中でメタゲームを把握するという課題については今回今までよりもうまくできたように思います。
nageさんをお手本に環境を構造化してみてみるというのを練習してたので、たぶんそれのおかげです。
もちろんチームメイトの知見で勉強になった部分も大きく、チームメイトにもnageさんにも感謝。
今のエクスプローラーの相性。
2トップのラクドスvs青白はラクドス側が微有利。ラクドスはフェアデッキのなのでコンボでズルして勝つのが手っ取り早い。そのコンボは打ち消しに弱いの三すくみが基本。
アグロ系はタフネスの高さで特性が変わる。 pic.twitter.com/f7Zqt7MzK7
— Nage (@mtgnage) June 16, 2022
あとは記事の最初の方に挙げた大別して2つある課題のうち、チーム調整の課題については今回色々好きにやらせてもらえたのもあって、結構学びがありました。
チーム調整の手法はメンバー次第で悪手にも好手にもなるので、もう少し自分の中で言語化進めてみたいと思います。
そっちについても記事にできそうなら書いてみたいと思います。
そんな感じ!
これからしばらくMTGアリーナでは大きなイベントもなく、まったりした日々が続きそうなので、今月はリミテを頑張ってみようかと思います。
それでは!!
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