MTG

【MTG】MTGにおける”アドバンテージ”について【座学】

おっすおっす。

かーむです。

今回はMTGのお勉強のお話。

先月くらいまでは結構丁寧にMTGをプレイしてきて、その甲斐あってかようやくMTGアリーナでミシックランク454位でシーズンを終えることができました!(‘ω’)

この勢いのまま26日のミシックチャンピオンシップ予選に臨もうと思っていたのですが、どうも最近プレイが荒い

ということで、整理もかねて自分のプレイングや知識をちょっと記事にまとめてみようと思い立ちました。

まずは基礎の基礎。”アドバンテージ”のお話から始めてみようと思います。

「アドバンテージ」ってなに?

MTGは一部の例外を除いて、相手のライフを0にした方が勝つゲームです。

そして勝利にいたる道のりには様々な駆け引きがあり、その駆け引きを語る上で「アドバンテージ」について考える必要があります。

 

なぜかというと、基本的にはアドバンテージを得ている側のプレイヤーがゲームを優位に進めることができ、その分だけ勝利に近づくからです。

そこで今回は、自分の整理も兼ねて、MTGにおける「アドバンテージ」について解説してみたいと思います。

 

次に「じゃあ”アドバンテージ”ってなんやねん」って話になりますが、直訳すると、アドバンテージ=優位性です。

 

MTGというゲームには手札の枚数、土地の数、ライフの量などの様々なリソース(資源)があり、それぞれのリソースについて相手との優劣が生まれます

この記事では、5つのアドバンテージについて解説していきたいと思います。

アドバンテージの種類

アドバンテージとひと言で言っても、リソースの種類ごとにいくつかに分類されます。

それらのうち、主に扱われることの多い5つのアドバンテージについてまとめてみます。

1:カード・アドバンテージ

カードの枚数に関するアドバンテージ

おそらく最も多く話に挙がるアドバンテージがこれで、単に「アドバンテージ」とか「アド」と言う場合にはカード・アドバンテージを指すことが多いです。

カード・アドバンテージは手札の多さに直結することも多く、ハンド・アドバンテージや「ハンド差」と呼ぶこともあります。

カード・アドバンテージを得る手段としては、主に以下の2パターンです。

 

A.カードを複数枚引く

B.1枚のカードで複数のカードを処理する

 

Aのケースでは《予言》のように直接的に2枚以上のカードを引くほか、《発現する浅瀬》のように、あるカードにドローに相当するようなおまけ能力が付いているものなどがあります。

 

 

一方Bパターンですが、Aは自分のカードを増やすのに対して、Bでは1枚で相手のカードを複数減らすようなものになります。

「複数枚減らす」というのは、手札も盤面も両方を含みます。

大会の実況などでよく聞く「1対多交換」はこういったケースを指すことが多いですね。

 

 

通常、カードはお互いに1ターンに1枚ずつしか引くことできないため、カード・アドバンテージをより多く得た方が手数が多くなり、ゲームを優位に進めやすくなります

 

2:ボード・アドバンテージ

ボード・アドバンテージは、盤面におけるアドバンテージです。

より多く、より強力な脅威を展開している方がボード・アドバンテージを取っていると言えます。

単純に枚数を重視しているカード・アドバンテージと違う点としては、ボード・アドバンテージでは盤面に展開されている脅威の質も考慮します

例を出してみましょう。

プレイヤーAが3/3を2体、プレイヤーBが3/3を1体を展開している状態なら、プレイヤーAがボード・アドバンテージを取っていると言えます。

 

同じ質ならたくさん展開している方が有利

 

別の例です。
プレイヤーAが3/3を2体、プレイヤーBが7/7を1体展開している状態ではプレイヤーBが有利です。

数では劣っているものの、7/7は3/3のダブルブロックでも討ち取られず、ダメージレースをしても7点対6点で有利になります。

ちなみに、7/7を出すことで相手の3/3を無力化しているため、実質的にカード・アドバンテージも取れています。

 

数で負けてても質で圧勝

 

カンタンな例を2つ挙げてみましたが、実際のゲームではクリーチャー以外にもプレインズウォーカーやエンチャントなどクリーチャー以外のパーマネントが場に出されることも多く、より複雑になります。

また、除去やコンバットトリック、後続で展開される新たな脅威によっても盤面の優位性はコロコロ変わるので、ボード・アドバンテージは勝利に直結しやすい一方で非常に流動的なものになります。

3:マナ・アドバンテージ

マナ・アドバンテージは、使えるマナの量に関するアドバンテージです。

土地は基本的に1ターンに1枚しか置けない以上、使えるマナが相手よりも多ければ、より重く強力な呪文を唱えたり、より多くの行動をすることができ、ゲームを有利に進めることができます

ミラーマッチでは分かりやすいですが、十分な行動をするための必要なマナ数はデッキによって違うため、アドバンテージを取れているかの判断をする際には相手のデッキの重さに注意する必要があります。

マナ・アドバンテージを得るには、マナ・クリーチャーを置く、追加で土地を置く、特殊な能力で使えるマナを増やすといった手段があります

 

 

当然ですが、3マナの呪文よりも4マナの呪文の方が強力です。

また、3マナの呪文を1回唱えるよりも3マナの呪文を2回唱えた方がゲームを有利に進められます。

特にアグロデッキやミッドレンジ同士のマッチアップでは、より多くのマナを使える方がどんどん脅威を展開でき、マナ・アドバンテージがボード・アドバンテージに変換されていくため、マナ・アドバンテージの差はゲームの勝敗を大きく左右します

ただし、マナ・アドバンテージは非常に重要ですが、マナが出るだけではゲームには勝てません。

マナ・アドバンテージを得たうえで、マナをしっかり使い、有効な行動に変える必要があります。

 

4:ライフ・アドバンテージ

ライフ・アドバンテージは、ライフの量に関するアドバンテージです。

絆魂などでライフを得たり、反対に相手にダメージを与えてライフを0に近づけることでライフ・アドバンテージを生み出します。

 

ライフは重要なリソース

 

ライフ・アドバンテージ自体はほとんど勝利に直結しませんが、最終的にゲームを決めるのは通常ライフポイントなので、ゲームを進めるうえでは重要な役割を持ちます

大量のライフがあれば相手クリーチャーからの戦闘ダメージをある程度無視して別の行動を取る時間を作れたり、 ライフゲインは火力デッキに対しては実質カウンターとして機能するため、カード・アドバンテージに変換されることもあります。

 

 

また、ダメージレースを仕掛けるうえでも、基本的にライフがある方が有利です。

なぜなら、ライフ・アドバンテージがある側がダメージレースを仕掛けた場合、すれ違いで殴り始めれば先に相手のライフを0にして勝利することができるためです。

さらに、ライフが少なくなれば致命傷となるダメージも最小限になり、マストブロックを強要するなどして相手の選択肢をどんどん狭めることができます。

自分のライフを高く保つ/ライフゲインすることでライフ・アドバンテージを得ることも重要ですが、相手のライフを危険域に落とすことでライフ・アドバンテージを得ることでも、ゲームの展開を有利に進めることができます

5:テンポ・アドバンテージ

最後はテンポ・アドバンテージ。

手数・行動回数に関するアドバンテージです。

個人的には、数あるアドバンテージの中ではテンポ・アドバンテージが最も理解が難しいと思います。

というのも、「テンポ」は目に見えるものではなく、人によって定義もまちまちなので、話す人によって意味が微妙に違うからです。

ここでは、テンポ=有効な行動回数とします。

Step1:マナを使いきる

テンポ・アドバンテージのStep1は「毎ターンマナを使いきる」です。

マナ・アドバンテージとも関連しますが、MTGでは呪文を唱えるためにマナが必要な都合上、1ターンに動ける回数に制限があります

なので、基本的には毎ターンしっかりとマナを使いきった方がゲームを有利に進めやすいです。

アグロデッキでは特に顕著ですが、1ターン目に1マナ、2ターン目に2マナ、3ターン目に3マナを使った方が行動回数が多い分で勝ちに近づく、みたいな理論ですね。

相手がもたつく序盤にこっちはしっかり毎ターンマナを使いきり、テンポ・アドバンテージを取り、行動回数で先行してる間にガンガンダメージを与えて勝利します。

毎ターンマナを使いきりながら行動することを「テンポがいい」と言ったりします。

マナ・アドバンテージと関連すると最初に言ったのは、マナを多く使える方が行動回数も多くなるため、テンポ・アドバンテージも取りやすくなるからです。

そう見ると、1ターン目《ラノワールのエルフ》がどれだけ強いかの見方が変わります。

こいつが生きている限り常に1マナ分多く動けるようになり、場合によっては殴りに行くこともできるため、テンポ、マナ、ボードとあらゆるアドバンテージを得ることができます

※パワーは1なのでボードアド的には若干微妙

 

Step2:軽いマナで対処する

Step2は「相手のアクションより軽いアクションで対処する」です。

Step1では自分がマナを使いきることでテンポ・アドバンテージを得る話をしましたが、相手のアクションにより軽いマナで対処することでもテンポ・アドバンテージを得ることができます。

例を出してみましょう。

 

5マナを2マナで対処したので3マナお得

 

相手の《世界を揺るがす者、ニッサ》《軽蔑的な一撃》で対処した場合、5マナをアクションを2マナで対処したことで、こちらは3マナ分の余裕が生まれました。

言い換えると、3マナ分のテンポ・アドバンテージを得ました。

浮いた3マナでほかに除去を打つとか、ドロー呪文を唱えることで、テンポ・アドバンテージをボード・アドバンテージやハンド・アドバンテージに変換することができます

上手いこと決まった時には「2アクション」とか言ったりしますね。

今回はカウンターの例でしたが、これは重いクリーチャーやプレインズウォーカーを軽い除去呪文で対処した場合も同様です。

ここで注意したいのは、このまま何もしないで自分のターンを迎えると行動回数は特に増えていないので、テンポ・アドバンテージはアンタップステップで0に戻ります

Step3:全体除去

Step3は全体除去です。

全体除去にテンポが関係あるの? と思うかもしれませんが、テンポを語る上で非常に重要なのが全体除去です。

全体除去はあからさまに1対多を取るカードなので、カード・アドバンテージの方に目が行きがちですが、実は莫大なテンポ・アドバンテージを得ることができます

※ついでにボードアドバンテージを取り返します(PWや置物を除く)

 

 

例えば、相手が1ターン目1マナクリーチャー、2ターン目2マナクリーチャー・・・と4ターン目まで順調に展開していた場合、相手は盤面の展開に1+2+3+4=10マナを費やしています

そこでこちらは4ターン目に《ケイヤの怒り》を撃った場合、4マナで10マナ分のアクションを帳消しにしています

4ターン目までに2,3回殴られてライフこそ失うものの、こちらは10-4=6マナを別の行動に向けることができます。

特にコントロールでおなじみの《思考消去》は、5ターン目以降のアクションになりそうなカードを抜いておくと、うまくすれば《ケイヤの怒り》を撃った次のターンに相手の手札に唱えるカードない=何もできない状態を作ることで、さらにテンポ・アドバンテージを得られる場合もあります。

 

次のターンのアクションを潰す

 

オマケ:1枚2役のカードを使う

現在のスタンダードのテンポカード筆頭と言えば《時を曲げる者、テフェリー》です。

 

ずーっと使われてます

 

3マナでありながら土地とプレインズウォーカー以外のすべてのパーマネントに干渉できる優秀なプレインズウォーカーです。

3マナ以上のパーマネントをバウンスするだけでもテンポが取れているうえ、自身もそこそこの脅威のため、「パーマネントに対処する」と「脅威を出す」をワンアクションで行うことができます

同じように《乱動の座、オムナス》は脅威+除去+戦線強化がセットになっており、《ハイドロイド混成体》は脅威+ドロー+ライフゲインがセットになっています。

まさにアドの塊ってやつですね。

 

 

このように1枚で複数の役目をこなすカードも実質的な2アクションになり、テンポを取ることができます。

オマケ:情報アドバンテージ

明確にアドバンテージと呼べるか難しいところですが、オマケで情報アドバンテージについて解説します。
その名の通り、両者が持っている情報量に関するアドバンテージです。

両プレイヤーが全てのゲームの情報を持っている将棋やチェスなどとは違い、MTGでは、プレイヤーが知りえない情報が生まれます。

プレイヤーが知りえない情報とは、例えば対戦相手の手札や、お互いのデッキトップにあるカード相手のデッキに入っているカードなどです。

そんなMTGには、通常は知ることができない上記のような情報にアクセスできるカードがあります。

 

 

一方的に相手の手札やデッキの中身を知ることができれば、それを前提にしてプレイすることができ、有利にゲームを進めることができます。

 

余談。

土地を含む手札を見られた後、トップで土地を引いた場合に引いてきた土地の方をプレイするシーンをよく見ますが、引いてきたカードという非公開情報(ケアするもの)がなくなり、相手から見ると非常にプレイがしやすくなります。

つまり相手に情報アドバンテージを取らてしまってるうということですね。

細かいですが、こういったプレイング1つで接戦を制することもあったります。

 

また、手札にカードを加える効果を持ったカードの中には、それを公開することが条件になっているものもあります。

カードを手札に加える際、本来非公開だった情報が公開されて相手に若干の情報アドバンテージが生まれます。

 

 

この場合は相手に見えるカードが一部のため、逆にプレッシャーになるカードを相手に見せることで行動を制限するようなプレイングもあり、一概にカードが見えているから有利とも言えないのが情報アドバンテージの面白いところです。

また、カードの効果以外にもプレイヤーのスキルによって情報アドバンテージを得られるケースがあります

プレイヤーによっては、あるカードから相手のデッキタイプ(とデッキの大まかな中身)を類推したり、相手の動きから相手の手札を読んだりすることができます。

これができるとできないではプレイやサイドボーディングに大きな違いが生まれ、勝率にもダイレクトに反映されますが、これはカードやデッキに関する知識と経験値に依存するので、日々の研鑽が大事ですね。

(僕も修行中です)

 

 

ということで今回は5つのアドバンテージ+オマケについて解説してみました。

デッキによって重要になるアドバンテージは異なりますし、アドバンテージを取っていれば勝てるわけでもないので、今目の前のゲームでどのアドバンテージがキーになっているのかを常に考える必要があります

僕もまだまだ修行中ですが、この記事が誰かのプレイング上達の助けになれば嬉しいです。

では!(*’ω’*)

 

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