おっすおっす。
かーむです。
前回はRed Bull Untapped Online予選のスペイン大会の結果を紹介しましたが、今回はドイツ大会の結果を紹介します。
ソース:公式サイト
Red Bull Untappedドイツ大会のメタゲーム
ドイツ大会の登録デッキ数は175。
スペイン大会と比べると少ないですが、十分に大規模な大会となりました。
本大会のメタゲームは下記の通りでした。
(スペイン大会と同じくなぜか総数が157で若干足りませんでした)
スペイン大会と同じくトップメタはティムール荒野の再生でしたが、続く2位はスペイン大会で4番手だったジャンドサクリファイスでした。
それ以降は赤単アグロ、ボロスサイクリング、アゾリウスコントロールと、スペイン大会と同じ面々が並びます。
スペイン大会の上位メタにいなかったアーキタイプとしてはTOP8にも入賞しているグルールアグロ。
火力圏外のタフネスを持ったクリーチャーと展開速度から、ティムール荒野の再生に対して有利と言われておりますが、詳細についてはデッキリストの章で触れましょう。
TOP8デッキ
大会結果は以下の通り。
順位 | デッキ |
優勝 | ティムール荒野の再生 |
2位 | ティムール荒野の再生 |
3位 | アゾリウスコントロール(相棒:ヨーリオン) |
4位 | ジャンドサクリファイス |
5位 | ジャンドサクリファイス |
6位 | 赤単アグロ |
7位 | ティムール荒野の再生 |
8位 | グルールアグロ |
メタゲームの順位通り、ティムール荒野の再生が3つ、ジャンドサクリファイスが2つ入賞しています。
そこに赤単とグルールの2つのアグロが入賞。
そして純正コントロールとしては相棒にヨーリオンを据えたアゾリウスコントロールが1つ入賞しています。
それでは個別のデッキリストを見ていきましょう。
優勝:ティムール荒野の再生
メインデッキはスペイン大会の優勝リストと非常によく似ています。
土地の構成は若干違いますが、スペイン大会のリストから《焦熱の竜火》を1枚《霊気の疾風》にして、《炎の一掃》を《嵐の怒り》にするとドイツ大会の優勝リストになります。
サイドボードはかなり構成が異なり、こちらのリストでは《終局の始まり》を2枚採用。
多くのリストでは追加の《自然の怒りのタイタン、ウーロ》や《薬術師の眼識》の枠になると思いますが、6マナと重いながらもカウンターされない確実なドロー源であり、さらに場にクリーチャートークンを展開できるミラーマッチで輝く呪文です。
手札を保ったまま構え合いになりやすいミラーマッチでは、フィニッシャー級のサイズのトークンを場に出せることも多そうですね。
飛行こそありませんが4枚目5枚目の《サメ台風》のような使い勝手ですね。
ティムール荒野の再生では珍しく、墓地対策に《墓掘りの檻》を採用しています。
生贄システムがあるジャンドサクリファイスの《大釜の使い魔》や《悲哀の徘徊者》に《焦熱の竜火》をしっかり合わせるのは存外難しく、追放除去よりも強く相手の動きを縛れます。
自分も《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を脱出できなくなるので、《ウーロ》と交代でサイドインすると思われます。
ティムール荒野の再生相手は相手も置物破壊をサイドインしてくることが多いですが、《墓掘りの檻》に使ってくれるなら肝心の《荒野の再生》が生き残りやすくなるのでOKということなのでしょう。
2位:ティムール荒野の再生
2位のデッキリストではなんとメインから《嵐の怒り》が3積み。
グルールアグロのほとんどの脅威を除去できるうえ、ランプ系の《世界を揺るがす者、ニッサ》、赤単アグロがサイドインしてくる《炎の侍祭、チャンドラ》なども処理できるため、ティムール荒野の再生にとっては貴重な全体除去呪文です。
メインには《神秘の論争》が採用されておらず、カウンターの枚数も3枚と若干少なめです。
バントランプの《時を解す者、テフェリー》も《嵐の怒り》で除去できる計算か、メイン戦はアグロ、ランプに的を絞っている感じがありますね。
その分サイドボード後は豹変します。
《霊気の疾風》を含めるとカウンターが7枚。
そして《薬術師の眼識》と《終局の始まり》が1枚づつ。
さらに《サメ台風》のトークンを除去しつつ軽いマナからビートを仕掛けられる《厚かましい借り手》など、青いカードが満載です。
トップメタということでミラーマッチが多発しがちな現環境では若干リスキーな構成ですが、苦手なマッチアップを克服するための工夫としては非常に面白いですね。
3位:アゾリウスコントロール
3位はアゾリウスコントロール。
メインから大量に積まれたカウンターにより、コンボデッキであるティムール荒野の再生に有利とされています。
ただ、最近は《サメ台風》や《爆発域》で《時を解す者、テフェリー》が容易に落とされることも多く、そこまでハッキリ有利が付くかといわれると微妙なところです。
このデッキでもカウンターが効かない《サメ台風》のトークンをケアしてか、《厚かましい借り手》がフル投入されていますね。
《物語の終わり》も《サメ台風》のトークン生成を打ち消せるほか、ライフが10以上なら《ボーラスの城塞》からのフィニッシュから逃れたりと思いの他使いどころがあるカードですね。
サイドボードには最強の置物破壊、《ヘリオッドの介入》。
ジャンドサクリファイスはコンボパーツが軽く、カウンターをすり抜けて場に出されてしまうため苦手としていますが、コンボパーツを展開され切った状態からでも場を持ち返せる強力なサイドカードです。
(とは言えその状況では手札は補充されていることが多いので依然辛い)
個人的には2枚取りたいところですが、ジャンドサクリファイスはそもそも不利なのである程度切っているのかもしれません。
4位:ジャンドサクリファイス
4位はジャンドサクリファイス。
5位のデッキと75枚同じなのでおそらくリストをシェアしてますね。
ジャンドサクリファイスでは珍しく、《鋸歯蠍》が1挿しされています。
ライフゲインで《ボーラスの城塞》を回しやすくするとかだと思うのですが、正直よく意図がわかりません。。。
サイドボードは置物破壊ガン積み。
《燃えがら蔦》は4枚フル投入。さらにミラーマッチで軽く使える《エンバレスの盾割り》が1枚搭載。
トップメタが両方とも置物を使うコンボデッキということもあって、サイドインの機会はかなり多そうですね。
5位:ジャンドサクリファイス
※4位と同じリストのため割愛※
6位:赤単アグロ
6位は赤単アグロ。
相棒ルール変更で《獲物貫き、オボシュ》を失い、前環境のような《エンバレスの宝剣》入りの型に戻りました。
ランクマでも遭遇するようになりましたが、やはりブン回った時に《遁走する蒸気族》の爆発的な展開力と《エンバレスの宝剣》のバーストダメージはオボシュ型に勝るとも劣らない破壊力ですね。
サイドボードにも懐かしの《実験の狂乱》がしっかり積まれています。
赤単はティムール荒野の再生に速度で優り有利とされている一方、ジャンドサクリファイスを苦手としています。
今の赤単はダメージ源をクリーチャーに強く依存しているため、猫かまどセットによるチャンプブロックでダメージが通りづらく、さらに《波乱の悪魔》により小粒クリーチャーを軒並み破壊されてしまい、構造的に不利となっています。
今後のメタで生き残っていけるかは、ジャンドサクリファイスの数次第かもしれません。
7位:ティムール荒野の再生
こちらのティムール荒野の再生はメインから《夜群れの伏兵》が2枚、さらにサイドにも2枚採用されています。
たしかにミラーでもジャンド戦でもアグロ戦でも入れることがあるので、いっそメインから積んでしまってもいいんじゃないか的な考えはアリなように思えます。
サイドボードはカードがかなり散っていますが、《幽体の船乗り》や《運命の神、クローティス》、《丸焼き》などの珍しいカードもちらほら。
《丸焼き》は《時を解す者、テフェリー》用かと思いますが、全体としてはサイド後はクリーチャーと《発展+発破》の両面で攻められる重厚なプランを取りそうな印象ですね。
ミラーマッチのサイド後は相手の《否認》をスカらせやすくなるため、これも非常に面白いサイドプランですね。
8位:グルールアグロ
最後はグルールアグロ。
サイズと速度でティムール荒野の再生をメタる立ち位置のデッキです。
本大会でも、ティムール荒野の再生とは5戦3勝1敗1分となっています。(1分はID)
My matchups:
1. Temur Reclamation 🔥🥱🔥
2. Temur Adventures 🔥🔥
3. Mono R Aggro 🥱🔥🔥
4. Jund Sacrifice 🔥🥱🔥
5. Temur Reclamation 🥱🔥🔥
6. Temur Reclamation 🥱🥱
7. UW Aggro 🔥🔥
8. Temur Reclamation 🤷🏻♂️ ID— bis Denny (@ekszit) June 6, 2020
まっすぐ行ってブン殴るデッキかと思いきや、メインから《水晶砕き》で置物破壊もでき、《水晶壊し》もしくは《探索する獣》からの《銅纏いののけ者、ルーカ》で《さまよう怪物、イダーロ》が爆誕する小技もこっそり潜んでおり、かなりダイナミックな構成になっています。
速度があり、チャンプブロックを許さないトランプル持ちが多く、4マナ以上のクリーチャーも充実していて、さらにメインから置物破壊ができることでジャンドサクリファイスに強そうに見えます。
ですが実際はアグロというデッキコンセプトから3マナ以下のクリーチャーは展開せざるを得ないため、《初子さらい》とサクリファイスコンボが決まると一気に出鼻をくじかれてしまうこともあり、意外と噛み合い次第な部分もあります。
また、今後しばらくのスタンダードにも言えることですが、2種類ある2色レア土地の片方が占術ランドなため、1マナ2マナ3マナと毎ターンマナを使いきる動きがしにくく、アグロには少し逆風の環境です。(逆に遅いデッキが活躍しやすいです)
なのでグルールアグロのような序盤からマナを使いきって動きたいアグロデッキがトップメタに昇り切るのは現状では難しいかもしれません。
グルールアグロ自体は非常にパワーのあるデッキなのは間違いありませんが、緑単にしぼるなど何らかの変化が必要になりそうです。
ということでRed Bull Untapped Onlineのドイツ予選の結果でした!
スペイン大会の結果もまとめているのでよかったら見てみてください。
では!
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