おっすおっす。
かーむです。
8月31日(土)に、晴れる屋トーナメントセンターで、『基本セット2020』環境名人戦が開催されましたので、その結果をご紹介したいと思います。
ソース:『基本セット2020』環境名人戦カバレージ | 記事
トップ8
まずはトップ8を見ていきましょう。
順位 | デッキ |
1位 | アゾリウスフライング |
2位 | 緑単タッチ青 |
3位 | グルールミッドレンジ |
4位 | グリクシスコントロール |
5位 | 4色ケシスコンボ |
6位 | 4色ケシスコンボ |
7位 | 4色ケシスコンボ |
8位 | 4色ケシスコンボ |
こちらはスイスラウンドの成績です。
トップ8によるシングルエリミネーションの詳細はまだ出ていませんが、決勝戦は緑単タッチ青とアゾリウスフライングで行われ、緑単タッチ青が優勝という結果になりました。
今回のトップ4にはオルゾフ吸血鬼、スケープシフト、赤単といった今まで常連だったデッキたちの姿はありませんでした。
残る4デッキは4色ケシスコンボ。
トップ8の半分を占め、デッキの地力を示しました。
一時は無敵かと思われたスケープシフトですが、4色ケシスコンボとはほぼ絶望的なレベルで相性差が悪いため、ケシスが出てきた現在のメタだとちょっと立ち位置が厳しいのかもしれません。
デッキリスト
個々のデッキリストを見ていきましょう。
それぞれインポートリストをつけていますので、デッキリストが気になった方はコピーしてみてください(*’ω’*)
1位:アゾリウスフライング
スイスラウンド1位はアゾリウス・フライング。
優秀な軽量クリーチャー軍団による飛行ビートで勝利するデッキです。
今までのリストでは飛行クリーチャーは《フェアリーの悪党》、《セイレーンの嵐鎮め》、《幽体の船乗り》、《癒し手の鷹》の16枚体制でしたが、このデッキでは《忠実なペガサス》が追加されています。
デメリットはありつつも、1マナ2/1飛行の優秀なクリーチャです。
序盤に軽量クリーチャーを展開した後は、《天空の刃、セファラ》につなげます。
ほかクリーチャーに破壊不能を付与することで、横並びした後に怖い《炎の一掃》や《ケイヤの怒り》などの全体除去への耐性を持つことができます。
ただし、破壊不能を持っていてもマイナス修正は効いてしまうので、《肉儀場の叫び》には注意です。
セファラ以外ではクロックが細いところが気になりそうですが、3枚の全体パンプカードが打点を底上げします。
特に《翼の結集》は、並んだクリーチャー1体につき打点が2上がるので、ちょこちょこリーサルに絡んできます。
逆にこのデッキを相手取った際は、ライフにまだ余裕があっても、ある程度クリーチャーを並べられている場合は《翼の結集》の存在を頭に入れておくと、《ハイドロイド混成体》を立たせておくなどして突然死をケアできるかもしれません。
2位:緑単タッチ青
スイスラウンド2位は緑単タッチ青アグロ。
こちらのデッキはトップ8によるシングルエリミネーションにて見事優勝しました!
通常の緑単に、メインの《ハダーナの登臨》と、サイドの《エリマキ神秘家》、《否認》の合計7枚という少量の青のカードをタッチした構成になっています。
《ハダーナの登臨》は戦闘開始時に自軍のクリーチャー1体に+1/+1カウンターを1つ載せて戦線を強化するエンチャント。
裏返ると、①緑青タップでパワー分のプラス修正を加えつつ飛行を付与して爆発的に打点を高めてくれます。
ただサイズアップするだけでなく、《成長室の守護者》や《樹皮革のトロール》との+1/+1カウンターのシナジーもあり、見た目以上に仕事をするカードです。
+1/+1カウンターを載せるカードとしては、もう1つ《アーク弓のレインジャー、ビビアン》も採用されています。
自軍強化と除去、そしてサイドボードからクリーチャーを引っ張ってくる大マイナス能力。
緑のトリプルシンボルとマナ拘束は厳しいですが、それに見合う強力な能力を備えたプレインズウォーカーです。
特に大マイナス能力は、サイドボードに少量ずつ配置されたカードを任意で持ってくることができ、緑単らしからぬ器用なシルバーバレット戦略※を取ることができます。
※シルバーバレット戦略:特定の状況で有効なカードを1~2枚ずつ採用し、必要に応じてサーチして運用する戦略。
それぞれ、除去(兼フィニッシャー)、置物破壊、墓地対策、カウンター、全体強化、フィニッシャーと多彩なラインナップ。
《土覆いのシャーマン》は緑単色でケシスコンボを遅らせられる貴重なクリーチャーですね。
メインアタッカーは《鉄葉のチャンピオン》と《蔦草牝馬》。
どちらもシンプルに強いカードですが、スケープシフトのゾンビクリーチャーにはブロックされず、ケシスコンボの流行で採用枚数が増えている《ケイヤの誓い》で除去できないため、2つのコンボデッキに対しては特に強力なアタッカーです。
《鉄葉のチャンピオン》に関しては、 スケープシフトの登場以降、黒の2マナの除去枠の一部が、《喪心》や《暴君の嘲笑》から《軍団の最期》になっていることが多いというのもメタにマッチしているように思います。
3位:グルールミッドレンジ
スイスラウンド3位はグルールミッドレンジ。
先日の禁止改定で復活した《暴れ回るフェロキドン》がさっそく採用されています。
マナ域的には、今まで赤の3マナ域のアタッカーの枠を担っていた《軍勢の戦親分》と交代という感じでしょうか。
《ショック》で死なないタフネス3と、威迫という回避能力、そして何よりも3つ目の能力でスケープシフトに対しての抑止力が期待される1枚です。
何度かテストプレイしてみましたが、《時を解す者、テフェリー》のマイナス能力でバウンスされた後に《風景の変容》でゾンビ大量生成という流れも割と多かったので、完全にコンボを止めるというよりは、アタッカーにおまけがついているくらいの認識の方が個人的にはシックリきます。
メインの火力呪文には《溶岩コイル》を4枚採用。
《ショック》はサイドボードに4枚積まれており、《稲妻の一撃》は不採用となっています。
3枚とも役割が違うだけに、このあたりの火力呪文の選択は非常に難しいところですね。
4位:グリクシスコントロール
スイスラウンド4位はグリクシスコントロール。
しばらくメタゲームから外れてしまっている感がありましたが、ここに来て結果を出しました。
メインに3枚の《軍団の最期》、さらに《漂流自我》も2枚積まれています。
《軍団の最期》はオルゾフ吸血鬼とスケープシフトに、《漂流自我》はケシスコンボとスケープシフトに有効なカードです。
トップメタへのガードの高さが分かりますね。
1枚挿しされた《炎の侍祭、チャンドラ》が個人的には目を引きます。
《時を解す者、テフェリー》や《覆いを割く者、ナーセット》など3マナプレインズウォーカーの処理能力が非常に高く、《漂流自我》や《魔性》などの強力な呪文を使いまわすことができます。
グリクシスコントロールに対してサイドインしたい、《軽蔑的な一撃》や《灯の燼滅》などが効かないというのもいいですね。
サイドボードはお馴染みのコントロールミラー用の《強迫》と《否認》。
《肉儀場の叫び》が0枚の代わりに4枚フル搭載された《渇望の時》はアグロデッキ用ですね。
そしてコンボキラーの《夢を引き裂く者、アショク》。
スケープシフト、ケシスコンボの2大コンボデッキに1枚で睨みを利かせるナイスなカードです。
そして《死者の原野》対策の《高山の月》と《血染めの太陽》が1枚ずつ採用されています。
スケープシフトの《死者の原野》を止めるだけでなく、裏返った《アズカンタの探索》も無力化させることができます。
グリクシスの色ではエンチャントを割ることができません。
そのため、エスパーコントロール戦などで2ターン目に出た《アズカンタの探索》がそのまま残ってしまい、中盤以降で裏返ってじわじわアド差をつけられて負けというパターンがそこそこありましたが、土地対策によりその負け筋を潰すことができます。
自分が《アズカンタの探索》を採用していないのも、コントロール相手に《血染めの太陽》をサイドインし得るからかもしれません。
※ 《高山の月》はアドを失ってしまうので、コントロール戦ではサイドインしなさそうです(多分)
5位:4色ケシスコンボ※
5位はマジックプロリーグ所属の行弘 賢選手。
マジックプロリーグに出場するため、9月3日(火)までデッキリストは非公開となります。
6位:4色ケシスコンボ
ここからはケシスコンボ4連打。
MTGアリーナ情報サイトのMTG Coonさんがめっちゃ分かりやすい図をツイートしてくれました。
大体こんな感じの動きです(ブン投げ)
ケシスコンボを図解してみました! pic.twitter.com/lMdKaQT9B8
— MTG Coon (@CoonMtg) 2019年9月1日
それぞれ、土地の種類や神殿の採用枚数などに違いが見られ、マナベースの工夫が見られます。
こちらのデッキでは神殿が計4枚採用され、タップインと引き換えにコンボパーツを探しに行きやすくなっています。
6位のリストのみ《ウルザの殲滅波》がサイドに落とされています。
代わりに《伝承の収集者、タミヨウ》と《ケイヤの誓い》をフル投入、《夢を引き裂く者、アショク》が2枚となっており、コンボ達成への意識が高めになっています。
サイドボードには《ボーラスの城塞》。
ライフを攻めてこないような遅いデッキに対しては、ライフをリソースにして無理やりコンボをスタートすることができます。
デッキトップ(=次のドロー)が見えるというのもコンボ遂行にはプラスですね。
サイドボードからのオプションとしては、《クルーグの災い魔、トラクソス》と《再鍛の黒き剣》によるビートダウンプランも用意されています。
《クルーグの災い魔、トラクソス》は《不屈の巡礼者、ゴロス》と同じく、火力呪文で落ちず、《喪心》も効かず、各種色対策カードも効かないため、非常に除去耐性が高いです。
さらにトランプルにより相手のブロッカーを貫通できるため、プレインズウォーカーを殴り落とす性能がこれまた非常に優秀です。
デメリット能力はありますが、ケシスコンボでは逆に疑似的な警戒を付けるような動きもできるので、むしろメリット能力になるシーンも多そうですね。
《再鍛の黒き剣》は伝説のクリーチャーにつけて超巨大化させる装備品。
優に+5/+5くらいの修正がかかるので、殴って来ないと思っていた相手への奇襲としては十分なサイズになります。
7位:4色ケシスコンボ
続いては7位のリスト。
こちらのデッキでは神殿が2枚になっています。
また、《ウルザの殲滅波》はメインから2枚採用されています。
サイドボードの《狼の友、トルシミール》は珍しいですね。
ブロッカーを増やしつつ、相手の小粒クリーチャーを除去できるため、赤単やオルゾフ吸血鬼戦では活躍してくれそうです。
《敬虔な命令》も2枚採用されており、早いデッキへの対策が厚めになっていますね。
こんかいランクインした3つのケシスデッキのうち、2つのデッキには《漂流自我》が2枚とられています。
ミラーで打てばほぼ勝利ですね。
こちらのデッキでは、逆に自分が《漂流自我》を打たれないために、《夏の帳》も採用されています。
カウンターされないモードは、後々《隠された手、ケシス》でもう一度唱えればいいのあまり使わなそうですが、コンボの時に先打ちすると万全の状態でスタートできますね。
8位:4色ケシスコンボ
こちらのデッキでは、7位と同じく神殿の枚数は2枚。
このデッキも、6位と者と同じくサイドからビートダウンプランのオプションが用意されています。
《豊潤の声、シャライ》は、赤単に対しては本体火力を封殺しつつ、《漂流自我》やミラーのライブラリーアウトも防ぐいぶし銀の働きをしてくれます。
《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》は珍しい選択肢です。
盤面によっては、1番目の能力で、《隠された手、ケシス》で軽減された伝説の呪文を唱えられなくすることができます。
さらに重要なのが2番目の能力で、0マナの《モックス・アンバー》を打ち消すことができます。
2/2とサイズが小さく、《ケイヤの誓い》で落とされてしまうのが玉に瑕ですが、こちらの2マナのアクションに対して3マナのアクションを要求できるため、ミラー戦ではなかなかのテンポ・アドバンテージを稼いでくれそうです。
5色スケープシフトの《不屈の巡礼者、ゴロス》の起動型能力も無力化することができ、シミックネクサスの《運命のきずな》ループを減速させてくれるため、実はコンボデッキ対策としては面白いカードかもしれません。
《支配の片腕、ドビン》もコンボ対策でしょうか。
スケープシフトの各種マナ加速呪文を1マナずつ重くできるのは、想像以上にテンポを阻害してくれるでしょう。
スケープシフト側に大量のタップイン土地が入っているため、場合によっては2ターン行動させないようなケースもあり得ますね。
シミックネクサス相手でも仕事してくれそうです。
ケシスコンボのサイドボードは、4色デッキだけあってかなり幅がありますね。
アグロプランのオプションや、コンボ完走をサポートするもの、相手のコンボを阻害するものなど色々です。
相手のサイドボードを予測するのが困難というのも、ケシスコンボの強さの1つかもしれませんね。
というわけで現環境を締めくくる、『基本セット2020』環境名人戦のトップ8のデッキリストでした!
トップ16のデッキもこちらで公開されているのでぜひチェックしてみてください↓↓
混沌極まる現環境もあと一ヶ月ほどで新環境に代わってしまいます。
【MTG】現役エキスパンションのスタン落ち・ローテーションまとめ
早く新環境になってほしいような、名残惜しいような、何とも言えない心境ですが、引き続きMTGを楽しんでいきたいと思います。
では!(‘ω’)
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